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飲食店の開業前に読むべきメニュー考案の方法

飲食店_メニュー

メニューを作成しておかなければならないのか、営業を開始する直前ではだめなのかなどの疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。しかし、飲食店を開業する前に営業メニューをしっかり作っているかどうかが、飲食店の経営を成功させるかどうかを左右するといっても過言ではありません。そこで、飲食店を開業する前にメニューを作る重要性と、作成する際のポイントについて紹介します。

飲食店のメニュー作りは店舗コンセプトが重要

飲食店を開業する際、飲食店の開業準備として重要なメニュー開発や店舗の内装を検討する前に、コンセプトを作ることが重要です。しっかりとコンセプト作りをすることが、飲食店の経営の成功につながります。

飲食店は、資金調達できれば開業することは可能です。しかし、経営を安定させ、長時間運営するためには店舗のコンセプト作りをしなければなりません。

ターゲットになるお客さんが「このお店に来店してみたい」と思えるような魅力を、どのようにアピールするかが重要であり、コンセプトは個々の飲食店の強みでもあります。

しかし、コンセプトといってもキャッチコピーだけを決めるわけではありません。コンセプトは、飲食店の魅力を部分的に簡単にアピールするためのワードです。

コンセプトとはどのようなユーザーに、どのようなメニューをどのように販売するのかといった経営戦略の1つでもあります。

コンセプトが完成できず、飲食店を開業できないといったケースもあるほどです。

そのため、まずはコンセプトを作り、そこからメニュー開発や開業準備を進める必要があるでしょう。

メニュー作りは物件選びや資金調達の前に行う

メニュー作りは、資金調達物件選びといった準備などと合わせて、可能な限り早い時期に行う方法が有効です。どのような商品と、どのような内容のメニューを作成するかを決定しなければ、事業計画を作れません。

作成するのに必要な設備や材料、機器はメニューの内容によって変わるため、必要な費用や選ぶ物件にも関わるためです。

例えば、カフェを開業する場合、ランチや食事のメニューも提供するのであれば、厨房設備を整えなければなりません。コーヒーの他にエスプレッソもメニューに取り入れるのであれば、機器が必要です。

デザート類は仕入れるのではなく店舗内で作るのであれば、オーブンといった厨房設備を用意する必要があります。

メニューの内容によっては、厨房設備や用意しなければならない機材にも違いがあるでしょう。

つまり、事業計画書の内容も大きく変動する可能性が高いのです。

メニュー作りを行う際の7つのポイント

飲食店_メニュー_開発

メニュー作りを行う際には、7つのポイントを押さえることが大切です。それぞれのポイントやメニュー作りまでのステップについて、詳しく紹介します。

1.コンセプトを考える

メニューを作る前にお店そのもののコンセプトを決めることが重要です。

これまでのコンセプト設計でイメージできていた内容をより詳細に検討し、メニューのコンセプトを考えることにつなげます。

どのようなメニューを作るのかが、ユーザーの満足度や集客率、利益にもつながるため、メニューのコンセプトを考えることは飲食店経営を成功させるための重要なポイントです。

自分のお店のお客さんの満足度につながるメニュー、さらに利益を出せるメニューを検討しましょう。

1つ1つの調理工程のみであれば、これまで飲食店で調理を経験していた人であれば調理の経験や、インターネットサイト、本などを確認しながら検討をすることも可能です。

しかし、メニュー作りは調理工程だけではなく、メニューの構成そのものも大切なポイントだといえます。

そのため、コンセプトをもとにメニューの構成(コンセプト)を考える必要があるのです。

2.メニューの企画

飲食店で扱うメニューの数と、カテゴリーに分けたメニューの2つから企画を考えます。

飲食店で扱うメニューの数と、カテゴリーごとに分けたメニューの数をそれぞれ別のものとして検討することによって、バランスよくメニューを企画することにつながります。

競合店や出店するエリアの特徴、ターゲットとなるお客さんや客単価、どのようなシーンで利用される店舗にしたいのかなど、店舗周辺の状況に関しても併せて検討することが大切です。

提供したい商品を検討するという行為そのものは飲食店側の考えであり、結果として開店した後にお客さんから注文してもらえない可能性があるため、店舗を客観的に見て、メニューを企画をしなければなりません。

お客さんに提供するメニューを食べてもらい、どのような食材でどのような魅力を感じてほしいのかを検討し、食材の種類や調理工程を含めてメニューを企画します。

たくさんの飲食店があるなかで、自分のお店に来られるお客さんに満足度の高いサービスや料理を提供すること、高品質なクオリティを維持することなどの工夫が必要です。

例えば、カフェであれば見た目がおしゃれなメニュー、レストランであれば素材にこだわりつつ一般の人が見ても理解しやすいメニュー名であること、居酒屋の場合はメニューのバリエーションを増やしてメニューの部分で差別化をすることなどが挙げられます。

さらに、近年ではきれいな写真を撮影できるスマートフォンが普及したことで、料理の味だけではなく見た目が非常に重要視されていることが特徴です。

そのため、見た目の美しさ、可愛さやオリジナリティがあるメニューを検討しましょう。

3.メニュー数を絞り込む

メニュー数については、たくさんのバリエーションがあればお客さんが満足すると考える人も多いですが、実際には満足度の向上や経営の安定には直結しません。

メニューを増やすだけではなく、絞り込むことが大切です。

お客さんのニーズの幅は広く、全てのお客さんのニーズに合うようにメニューを検討していると、メニュー数が多くなってしまう傾向にあります。

メニューのバリエーションが多ければお客さんが自分の好みに合わせて選べるといったメリットもありますが、メニュー数が多くなることによってデメリットもあるので注意が必要です。

主なデメリットとしては、コンセプトが明確にならない、食材の廃棄が発生するといった2点が挙げられます。

例えば、居酒屋に来店してデザートメニューが豊富だと違和感を覚えたり、蕎麦屋に来店しておしゃれなカフェプレートがあると違和感を覚えたりするといったことが挙げられます。

来店する人のなかには、該当のメニューに魅力を感じる人もいるかもしれませんが、店舗そのもののコンセプトとは異なるメニューを増やすことによって、何を売りにしているお店なのかわからないという状態になるでしょう。

このようなことからも、店舗のコンセプトは非常に大切なポイントだといえます。

店舗のコンセプトから派生したメニューを検討し、メニューの数も検討することが大切なポイントです。

また、メニューの数が多くなることによって、仕入れなければならない食材のミスも多くなります。食材の在庫も全てのメニューを確実に提供するためには、その量も増やす必要があるため、仕入れの費用が増え、資金繰りが悪化します。

さらに、使わずに傷んだり腐ったりすることによって処分しなければならない食材も多くなり、廃棄量も増えてしまうでしょう。

メニュー数を増やすことによって、原価率が悪化することにもつながります。

そのため、メニューを増やすことだけではなく、検討したメニューの中から絞り込むことがポイントです。

4.集客商品を設定する

飲食店の経営を安定させるためには、お客さんに来店してもらわなければなりません。

お客さんが来店するきっかけになる集客商品を作るためには、店舗のコンセプトから考えられるメニューであることが重要です。

例えば、ファーストフードであれば100円のハンバーガー、居酒屋であれば280円のアルコール類といった例が挙げられます。最初に、出店地域やターゲットユーザー、回転率や集客商品に関する考え方を明確にしておくことが大切です。

基本的にはターゲットとなるお客さんや、飲食店を開業するエリアの雰囲気、立地にから検討しましょう。

例えば、住宅街にオープンする中華料理屋であれば子供連れの家族をターゲットにした集客商品、繁華街に飲食店を開業する予定であり会社員がターゲットの場合には、他の居酒屋と比較して低価格なアルコール類やワンコインの晩酌セットなどが集客商品として挙げられます。

開業する飲食店のニーズやターゲット層を検討したうえで、集客商品を決めましょう。

また、回転数に注目して、集客商品を検討する方法も有効です。

飲食店の利益には人件費や家賃といった固定費の割合が大きいため、固定費をカバーするために可能な限りお客さんの回転数を増やすことが大切です。

例えば、お客さんの数が少ない時間帯に回転数を増やすために、一定の時間帯のみの限定サービスを提供するといった方法があります。

アルコールを提供する飲食店の場合、19時までの来店でアルコール類を全て低価格で提供するといったイベントです。

集客商品についてはお客さんに店舗を利用するきっかけになってもらうための商品であるため、集客商品に利益や来客数の2つを目的として、集客商品を検討すると魅力的なメニューは生まれません。

集客商品は基本的にお客さんに来店してもらうきっかけづくりであると考え、来店した際に利益率が高いメニューを注文してもらうことによって、合計の客単価を上げるという方法もあると認識しておきましょう。

そのため、利益率が高くはない集客商品をきっかけに来店してもらい、集客率を上げるための商品を注文できるようなメニューを作ったり、サービスを提供したりといったシステムづくりが大切です。

5.実際に商品を作成してみる

メニューを検討したら、実現可能かどうかを判断するためにメニューを作ってみましょう。

使う食材については、仕入れ先を選んだり、それぞれの食材の値段を確認して、仕入れられる食材を選ぶ必要があります。

大切なポイントは、提供までの手順です。

調理をするスタッフの技術力や飲食店の業態ごとに、異なる提供までの速度などを加味して作業内容と提供までのオペレーションを考えましょう。

※レシピ一覧はこちら

メニューのレシピを作り、アルバイトのスタッフでもスムーズに調理できるか、調理方法の流れも細かく作成することがポイントです。

ある程度レシピを作った段階で、スタッフの研修をします。基本的には、開店予定日の10日程度前からスタッフの研修をしましょう。

お客さんに提供するための接客や、調理スタッフと基本的な調理方法と食材の盛り付け方法の研修を行います。

研修中に時間の余裕がある場合には、清掃方法についても研修を行うと効率的です。研修中にスタッフと交流できる点がメリットです。

親睦を深めるだけではなく、レシピの改善点が見えてくることもあるでしょう。

さらに、食材や調理器具、食器の場所についてスタッフと話し合いながら決定することで、開業してから迷わずスムーズに営業することにつながります。

調理を担当するスタッフへの研修は、盛り付けや味が統一できるようにトレーニングをすることが大切です。

味や調理法、盛り付けがスタッフごとに異なることがないよう、メニューを何度も試作します。何度も作ると食材を消費することになるため、トレーニング用として多めに食材を仕入れておくことがポイントです。

ホールで接客をするスタッフには、メニュー名やメニューの特徴、提供する際のお皿の向きを研修します。

また、座席の番号についても同時に研修し、調理・ホールそれぞれのスタッフの問題点があれば開店前に改善することが重要です。

6. 原価計算を行う

飲食店_メニュー開発_原価計算

原価の計算はメニューの開発と同時に行う必要があります。

原価が高いと利益が出ませんが、原価に注力しすぎるとメニュー開発がスムーズに進まない可能性もあるでしょう。

メニュー企画の際には、検討したメニューを実現できるように工夫することが大切です。

原価率30%が目安と言われていますが、基本的には平均数値30%であり、メニュー1つ1つに対して30%になるように考える必要はありません。

メニューの原価計算は、お客さんが来店を促すようなオリジナリティーのあるメニューや、店舗を運営していく上で利益を出しやすいメニューの二つから計算する必要があります。

つまり、お客さんの満足度が非常に高くなるような原価率の高いものと、利益を出すための原価率が低いものの2つ準備することが一般的です。

これら2つのメニューを合わせて、最適な原価率を目標にすることが重要なポイントです。

調理工程で調理に関する技術力や盛り付ける工夫によって、原価率が低く満足度の高いメニューを作れるのであれば、さらに収益を出せるでしょう。

7. 仕入れ先の選定を行う

飲食店を開業するためには、様々な仕入先と取引をしなければなりません。

飲食店のコンセプトを検討し、メニューを開発する際に仕入先の選定を行うことが大切です。

店舗のコンセプトによっては、特定の産地やブランドなどの食材を扱う仕入先を選ぶ必要があります。

また、価格や品質が安定した仕入先と契約することによって、予算内で安心安全な調理を行うことにつながります。

衛生上のトラブルや汚損や破損といったトラブルが起こった際に、商品を返品できるかどうかを必ず確認しましょう。

近年、1つの取引先で様々な食品を扱っていたり、インターネットで発注できたりするケースも多く、仕入先の管理をしやすくなっています。

いくつかの業者と取引をする場合には、仕入先に優先順位をつけると管理しやすくなるでしょう。

自分のお店のコンセプトから主に取引をする仕入先を決定し、メインとなる取引先では仕入れられないものは優先順位2番目以下の仕入先から仕入れるといった方法です。

また、いくつかの仕入先と取引をする場合は、一定期間に1度、仕入先を変更するのか継続するのか検討する必要があります。

飲食店と取引をしている仕入先は非常に多く、それぞれ強みや弱い部分があるため、1つの取引先と取引をすることは難しいといえます。

そのため、それぞれの仕入先のメリットやデメリットを確認して仕入先を選んだうえで、店舗・飲食店を開業した後も定期的に仕入先で扱っている食材を見直し、継続、変更を検討することが大切です。

簡単に作成したい方におすすめのメニューサービス

飲食店のメニュー表を作成する上で、便利なものにメニュー作成を代行してくれるサービスがあります。

さまざまな種類がありますが、おすすめのものを紹介します。

メニューデザイン研究所

メニューデザイン研究所は、飲食店のメニュー開発を手掛ける会社です。

依頼は有料ですが、メニューデザイン研究所では各セクションに分けて ナレッジやトレンド業態の研究・分析を日々行い、おしゃれなのはもちろんながら、お客様が「思わず頼みたくなる」ようなノウハウの詰まったメニューを作成してくれます。
詳しくはこちら >

まとめ

メニューは価格帯に大きな差が出ないようにしたうえで、メニュー数を絞り込むことがポイントです。

価格帯に差があるとメニューを選ぶのに時間がかかるうえに、お客さんに負担がかかるため、満足度の低下につながります。

また、注文をするのに時間を掛けてたくさんのメニューを注文してもらえれば利益につながりますが、お客さんが注文するのに悩んでいると、注文する数は減ってしまうことが特徴です。

さらに、メニューを見ている時間が長くなると、店舗にいる時間も長くなるので回転数の低下も招きます。

店舗のコンセプトからメニューの企画開発、原価率の計算や仕入先の検討などを7つの重要なポイントを押さえて、お店のコンセプトに合ったメニューを開発しましょう。


フーヅフリッジで仕入れてみる メニューデザイン研究所

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