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新型コロナによって変化した、飲食業界の「新しい生存戦略」
新型コロナウイルスの猛威により、世界中の経済活動が苦しい状況です。特に飲食店は、4月の緊急事態宣言前の2〜3月よりダメージを受け、軒並み苦境に立たされています。
今後のコロナ問題は長期化する見通しで、今まで人気店であったお店も、新しい戦略を立てていかないと生き残るのが難しくなりました。
今回はこれからの新時代に通用する、飲食店の戦略をお伝えします。
従来の飲食店が生き残る為の方法
今までの飲食店が生き残る手法は『ブランディング』『店舗立地』『広報活動』『口コミ』でした。
『ブランディング』は料理以外の付加価値をつけることで、他店と差別化。お店のコンセプトに合った内装やメニュー開発を行うことで、固定客を増やしていました。
『店舗立地』は、人通りの多い場所やブランドエリアを選ぶことで、集客を後押しています。
しかし今の自粛ムードでは、人々の外出が減り、「おうち時間」で楽しめるものに需要が増えているのです。
さらに事態が長期化することで、世間の生活スタイルが「おうち時間」に適応されることが考えられます。そうなると、たとえ自粛が解除されても、一度変わってしまった生活様式からすぐに戻ることは難しいでしょう。
店舗は休業させてもさせなくても、家賃や人件費、光熱費などの固定費が重くのしかかってきます。
つまり「おうち時間」の過ごし方が求められる中、店舗だけの経営は難しいのです。
そんな中、本当に今までの手法だけで、生き残ることができるのでしょうか。
新型コロナによって飲食店は軒並み苦境に
新型コロナの影響で、宿泊業やアパレル業とともに、飲食業も苦境に立たされています。
東京商工リサーチによると、2020年4月24日時点で飲食業の倒産は15件。
もともと経営不振であった店舗から、破産したと考えられています。今後は今までの経営状態に関わらず、倒産が増えていくでしょう。
理由は外出自粛による来店客の減少と、売上の落ち込み。倒産件数は業種に限らず週単位で増加しており、今後景気の低下は免れなさそうです。
もう今までの方法は通用しない
今までの飲食店は、お店に来てもらい、魅力のある付加価値を体験してもらうことで、売り上げにつながっていました。
今まさに「人が来ない」時代に、それだけでは生き残ることができません。
それでも「常連客が来てくれるから」と開ける店舗もありますが、少数の顧客のために、今まで同様のクオリティで、商品を提供できるのでしょうか。そもそも自粛要請が出ている期間の営業は、店側のリテラシーも疑問視されかねません。
重要と考えられていた「口コミ」も、人の交流が薄くなり、店に訪れる価値がなくなった今、その評判だけで新規客を狙うのは無謀でしょう。
今必要なのは、新しい戦略です。飲食業でも不景気の中、売り上げを保ち、新しい顧客を開拓しているお店があります。
その方法を、詳しくご紹介します。
これからの飲食店の生存戦略
コロナの影響で今後、ビジネスは大きく変化し、飲食業界も大きな改革が起こります。
ここからは、今とこれからの時代を生き抜く秘訣を解説します。
新しい顧客の存在に気づく力
自粛がスタンダードになりつつある中、今後のビジネスは大きく変化していきます。
飲食業には厳しい向かい風に見えますが、違う見方をすると、今までと違った新しい顧客を開拓するチャンスでもあります。
ただし、それは今までの方法では太刀打ちできないことは、すでに述べたとおりです。
以前は「店舗に来てもらうこと」でビジネスが成り立っていた飲食店ですが、今後は「店舗に来なくても、付加価値を提供できる」ようにしなければなりません。
実はコロナの影響で、売り上げが伸びている分野があります。それは「家で楽しめる」サービスです。
「自粛疲れ」との言葉のとおり、家に閉じ込められるストレスや退屈感などで、家で娯楽を楽しむ需要が高まっているのです。
ネット配信やYOUTUBEなどのオンラインサービスは、コロナの影響で急速に利用率を上げています。ほかにも家でお酒を楽しむ「宅飲み」や、ネット上で人と繋がりながらお酒を楽しむ「オンライン飲み会」など、新しい食事スタイルも生まれています。
その中で、飲食店にデリバリーサービスやお弁当、テイクアウトを選択する人が増えているのです。
デリバリーサービスは「出前館」や「UberEats」などのプラットフォームを使うことで、自社で宅配システムを持っていなくても、購入者の自宅まで食事を届けることができます。
またテイクアウト専用の「PICKS」というサービスは、事前にお客がメニューを見て予約をしてくれるので、お店側も時間短縮になるシステムです。
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ほかにもSNSを使った手法として、Youtubeなど動画サイトで、店の人気レシピ公開することでのファンづくり。またそれを見たお客から、デリバリーの注文につなげることができます。
「note」などのブログツールを使えば、店のレシピを記事単位で売ることも可能です。
つまり「サービスのオンライン化」で新しい顧客と繋がることが、今後の戦略になります。
このように考えると、お店の営業を再開した際のネット予約システムや、冷凍など持ち帰り可能な食品のECサイト販売なども考えられますね。
NYではデリバリー専用の「ゴーストレストラン」が注目されており、店舗を持たない飲食店ビジネスの人気が高まっています。今後日本でも導入が期待されています。
憧れや夢は店を殺す
今までの手法から大きく転換するため、負担に感じる飲食店も多いのではないでしょうか。
しかし「変化しないものは、生き残れない」ことは、ダーヴィンの進化論が示しています。
以前のこだわりを捨てきれず、オンラインに対応できない店舗は、今後も利益を出せずに大きな損失を増やしてしまいます。特に従業員や家賃の割合が大きい飲食店ほど、コロナ問題が長期化するにつれ、損失が大きくなるでしょう。
今までの飲食店のあり方にこだわらず、新しいビジネスモデルを模索することが大切です。
そうすることで、アフターコロナでも生き残れる飲食店になることができます。
まとめ
今までに経験したことのない社会情勢に、戸惑う飲食店は多いと思います。その中でも、今回の自粛ムードで伸びている分野は「オンラインサービス」です。
店舗で売り上げを伸ばしていた飲食店は、自粛で大きなダメージを受けることになりました。しかし「食事を楽しみたい」と思う人々の気持ちは変わりません。
この転換期をバネに、店舗営業以外の活路を見出せば、より安定したビジネスへ生まれ変わるでしょう。
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