飲食店開業に必要な厨房設備ってなに?気になる注意点も!
飲食店の柱ともいえる厨房設備。飲食店開業時には、必要な厨房設備を揃えなければいけません。
ただ、「飲食店の厨房設備って何を用意する必要があるの?」「開業してから問題が起こらないようにしっかり準備したい」このように考えている方は多いようです。
そこで今回は、飲食店開業時に揃えるべき厨房設備について説明していきます。
当記事を参考にして、抜け漏れが無いように準備をしていきましょう。
この記事の内容まとめ
- 開業前の準備が必須な設備は、ガステーブル・ガスレンジ、食器棚、コールドテーブル、冷蔵庫・冷凍庫、製氷機、調理台、シンク
- 厨房に関する営業許可基準が定められており、作業場や換気など設備ごとに基準を満たす必要がある
- 設備の用意の注意点は、店舗面積に合ったサイズ選び、提供メニューとの整合性、排煙・廃棄設備の整備、レイアウト、火気を使用する場合の書類提出
開業前の用意が必須の厨房設備7選

飲食店を開業する前に用意しておくべき厨房設備を全部で7つ紹介します。
ここで紹介する7つの設備は、飲食店を経営するには必ず必要なものばかりです。
必ずチェックしておき、抜け漏れがないように準備していきましょう。
ガステーブル・ガスレンジ
飲食店で調理を行うために必要なのが、ガステーブル・ガスレンジです。ガスレンジとは、オーブンとガステーブルが一体化したもののことを指します。
ガスレンジ選びのポイントは、以下のとおりです。
- 設置場所のサイズ:店の規模による
- 火力:強い方が手早く料理を作れる
- 五徳のサイズ:少ないと効率が悪くなる
特に重要なのが、サイズです。サイズは大きい方が作業効率が上がりますが、厨房が狭いと逆に動きを妨げることになります。
お店の規模に応じて、大きさや火力を考慮してガスレンジを選ぶことが大切です。
食器棚
飲食店を経営する場合、使用する食器棚は好きなものを選べば良いというわけではありません。
店舗を構える地域の保健所の規定に沿った食器棚を準備する必要があります
食器棚選びで気をつけるべきポイントは、以下のとおりです。
- 扉が付いているか
- 全ての食器が入るか
- ホコリがたまらない or 掃除がしやすいか
- 防錆加工が施されているか
どこに店を構えるにしても、上記の条件は満たしておいた方が良いでしょう。
また、見た目の清潔感も重要です。お客様から見て良い印象に映るような食器棚が望ましいですね。
コールドテーブル
コールドテーブルとは、作業台を兼ねた冷凍庫・冷蔵庫のことです。作業台の下に食材を保存することができます。
コールドテーブルを厨房に設置するメリットは、以下のとおりです。
- ペースを有効活用できる
- 作業をスムーズに行える
- 提供の直前まで冷やしておける
中でも作業をスムーズに行えるのは、回転率を上げる上でも非常に助かります。その日に使うものをコールドテーブルに入れておけば、取り出してすぐに調理することができます。
広いスペースを確保できない小規模なお店では特に、活躍してくれる冷蔵庫・冷凍庫です。
冷蔵庫・冷凍庫
冷蔵庫・冷凍庫は、先ほどのコールドテーブルとは別で、いわゆる縦型冷蔵(冷凍)庫と呼ばれるものです。
冷蔵庫・冷凍庫を選ぶときには、「最適な容量」のものから探すようにしましょう。なぜなら、最適な容量の冷蔵(冷凍)庫を使うことで節約になるからです。
例えば、大き過ぎる冷蔵(冷凍)庫だと当然余計な電気代がかかります。一方、小さ過ぎても材料を仕入れる回数が増えるので、余計な出費が増えてしまいます。
サイズが小さくなれば値段は安くなりますが、長い目で見れば出費は大きくなるので、適切な容量のものを選びましょう。
製氷機
製氷機とは、氷を作る機械のことです。業者から氷を仕入れる場合もありますが、ほとんどの飲食店では製氷機を導入しています。
製氷機を選ぶときには、製氷機のタイプと製氷能力で選ぶと良いでしょう。
- ○ 製氷機のタイプ
- ● アンダーカウンタータイプ:天板を作業スペースにできる
- ● スタックオンタイプ:製氷量をカスタマイズできる
- ● バーチカルタイプ:氷を取り出すときに腰をかがめる必要がない
- ● スライド扉タイプ:扉が横開きなのでスペースを取らない
- ○ 製氷能力
- ● 16席程度:25kg
- ● 23席程度:35kg
- ● 35席程度:55kg
- ● 50席程度:75kg
使いやすさやお店の規模によって、製氷機のタイプと製氷能力を考慮して選びましょう。
調理台
調理台は調理をするための台であり、飲食店の厨房には必須です。
調理台を選ぶ際には、作業台の下に何を収納したら作業しやすいかで選ぶのが良いでしょう。作業台のタイプには、以下のようなものがあります。
- スノコ板付き
- 引き出し付き
- 引き戸付き
また、作業台のサイズも重要です。様々なサイズがあるので、用途に合わせて選ぶと良いですよね。
材質に関しては、基本的には錆びにくく手入れがしやすいステンレス製が一般的です。
シンク
厨房の設備で特に注意したいのが、シンクです。シンクは保健所の規定にそうものを選ばなければいけません。
シンクの種類は、槽の数によって以下のように呼ばれています。
- 1つ:一槽シンク
- 2つ:二槽シンク
- 3つ:三槽シンク
また、用途に特化したタイプのシンクもあり、飲食店のジャンルによっては特殊なシンクを選んだ方が使いやすい場合もあります。
- 舟形シンク:まな板を入れて魚介類を調理しやすいシンク
- そばシンク:茹でたそばを冷やすためのシンク
まずは保健所の規定を確認した上で、用途に合わせて使いやすいシンクを選びましょう。
保健所の営業許可基準を確認
厨房に関する主な営業許可基準の概略についてまとめます。詳細は管轄の保健所に事前に相談してください。
作業場
作業場と客席を、ドアやスイングドアで明確に区切ることが必要です。アコーディオンカーテンは不可なほか、居抜きの物件の場合も外されていないか確認しましょう。
換気
カビや結露を防ぐ構造になっていること、換気扇にはシャッターが付いていることが求められます。
食品取扱設備
冷蔵・冷凍・加熱などの設備には、温度計・圧力計・流量計などの計量器を設置します。
シンク
基本的に2つ以上必要で大きさにも定めがあります。
ほかにも、壁・天井・床・照明などにも基準があります。
厨房設備を用意する際の注意点

ここまで飲食店の厨房に必要な設備を紹介してきました。
ここでは、上記の厨房設備を用意する際の注意点と、加えてやっておくべきことを説明します。
実際に厨房設備を揃える前に、目を通しておきましょう。
店舗面積を考えてサイズ選びする
店舗面積を考えて厨房設備のサイズを選びましょう。理由としては、以下の2点が挙げられます。
- 設備が大き過ぎると従業員の動線が制限されて事故につながる
- 設備が小さ過ぎると作業効率が落ちて提供できるメニューが限られる
設備が大き過ぎるのは問題として分かりやすいですが、小さ過ぎるのもオペレーションの観点から見てよくありません。
店舗面積に見合ったサイズの設備を選ぶようにしましょう。
提供するメニューとの整合性を考える
店舗で提供するメニューに合わせた設備を選ぶようにしましょう。
提供するメニューを考慮せずに設備を揃えてしまうと、後々メニューを提供する際に不都合が生じてしまいます。
例えば、ドリンクメニューが主体のカフェなどであれば、製氷能力の高い製氷機を選んだり、コーヒーマシンを揃えたりすることが必要です。
飲食店の特徴に合わせて設備を選び、オペレーションに支障が出ないようにしましょう。
排煙や換気設備の整備もする
上では紹介しませんでしたが、排煙や換気設備も飲食店に必須の設備です。
排煙・換気の設備が十分でないと、調理するときの臭いが客席に流れてしまいます。油や煙の臭いがあまりにも強いと、お客様にとっても不快です。
特に、喫茶店やカフェなどコーヒーや紅茶がメインの場合は、香りを楽しんでもらうことも重要です。
排煙・換気の設備にも気を使って、お客様が快適に飲み物や料理を楽しめる環境を作りましょう。
設置するレイアウトに気をつける
厨房設備を設置するときは、レイアウトにも気をつけましょう。レイアウトに気をつけるべき理由としては、2点挙げられます。
1つは、従業員やお客様の動線を妨げないようにするということです。設備の配置によって動きが制限されると、思わぬ事故を生んでしまう可能性があります。
もう1つは、清掃をしやすいようにするということです。厨房設備の隙間にはホコリが溜まりやすくなります。厨房を清潔に保つためににも、設備のレイアウトを考えることは重要です。
レイアウトの種類をご紹介します。
- 直線型キッチン:調理台・ガスコンロ・シンクが一直線に配置。小型店舗向け
- L字型キッチン:調理台をはさんでシンクとコンロが直角に配置。ラーメン、焼肉など向け
- 二列型キッチン:シンクとコンロが2列に配置。イタリアン、フレンチなど向け
- アイランド型キッチン:調理台を独立して設置。ライブ感を出したい店舗向け
そのほか、電気や水道・ガスの場所も確認しましょう。位置が合わないレイアウトにしてしまった場合、追加工事やレイアウトそのものの見直しが必要となることもあります。
設備を配置するレイアウトに気をつけて、従業員もお客様も過ごしやすいお店にしましょう。
火気を使用する場合の書類提出を怠らない
火気を使用する厨房設備を設置する場合には、その地区を管轄している消防署に届出を出す必要があります。
具体的な規定については各地域で異なりますが、ある一定以上の火力が出る設備を扱う場合に届け出の提出が必要です。
詳しくは、店舗がある地区を管轄している消防署に問い合わせてみてください。
厨房設備導入の方法
続いて、厨房設備導入の方法について解説します。それぞれメリットとデメリットがあるので、自店の場合はどれが一番よいか総合的に考えて決めましょう。
新品の購入
新品の設備を購入するメリットとしては、一定の保証期間があり保証サービスが受けられる点が挙げられます。また購入時にメーカーがレイアウトのイメージなど提案してくれることもあります。
デメリットとしては費用が高くなる点です。予算によっては、希望の範囲に収まらないこともあるでしょう。
中古品の購入
中古品の設備購入は、費用を抑えることができるのが大きなメリットです。また探せば使用年数が浅いものも見つけられることがあり、場合によってはメーカー保証が受けられることもあります。
デメリットとしては、基本的に保証もなく使用期間が長いものほどトラブルが起こりやすい点が挙げられます。修理しようにも部品のストックがないこともあるでしょう。店舗の電気やガスの仕様に合うかどうかも購入前にしっかり確認することが不可欠です。
リース
リースの場合、最新の設備を低コストで利用できるのが最大のメリットです。また会計上もリース代はすべて経費として計上することができます。購入の場合は減価償却分だけが損金となり全額は経費扱いにできません。
デメリットとしては、購入よりも総額は効果となる点、所有権が必要な場合は別途買取しなければならない点、原則中途解約ができず解約する場合も残額を精算する必要がある点などが挙げられます。
よくある質問
Q1. 飲食店で必要な厨房設備は何がありますか?
A. 飲食店で必要な厨房設備には、調理を行うガステーブルやガスレンジ、食材保存用の冷蔵庫・冷凍庫、作業効率を上げるコールドテーブルなどが含まれます。これらは安全・衛生基準に沿って準備する必要があります。
Q2. 厨房設備を選ぶ時の基本的なポイントは?
A. 設備選びでは、店舗の規模や提供メニューを考慮することが大切です。設備サイズや火力、収納量のバランスが作業効率や経費に影響するため、実際の使用状況を想定して選びましょう。
Q3. 冷蔵庫や冷凍庫はどう選べば良いですか?
A. 冷蔵庫・冷凍庫は「適切な容量」で選ぶことが重要です。大きすぎると電気代が膨らみ、小さすぎると仕入れ回数が増えてコストが上がります。店舗の品目数や使用頻度に合わせて選びましょう。
Q4. 厨房のシンクや作業台の設備選びの注意点は?
A. シンクは保健所の規定に沿ったものを選ぶ必要があります。また作業台はステンレス製で清掃性が高く、用途に応じて収納やサイズを工夫すると作業効率が上がります。
Q5. 厨房設備を設置する際の注意点は何ですか?
A. 設置時は排煙・換気設備の確保や動線を妨げない配置が重要です。設備が大き過ぎても狭くても効率低下や事故の原因になるため、店舗面積や人の動きを想定してレイアウトしましょう。
まとめ
今回は、飲食店開業時に揃えるべき厨房設備について説明しました。
飲食店を開業するためには、保健所の条件を満たさなければならず、そのためには適切な厨房設備を設置することが必要です。
各地域によっても要件が異なるので、詳しい規定については各自治体の保健所に問い合わせてみましょう。また、飲食店の特徴によっても選ぶ設備は異なってくるので要検討です。
当記事を参考にして、抜け漏れが無いように準備をしていってください。
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