飲食店開業に絶対に必要な事をお教えします!飲食店開業の流れ解説
初めて飲食店を開業する人は、どの作業から始めれば良いのか分からないというケースも多いのではないでしょうか。
飲食店を開業するために必ず行わなければならないことや、欠かせないことについて、いつまでにどのように作業を進めればよいのか、飲食店開業までの流れとスケジュールの目安について解説します。
また、飲食店を開業する際の手続きについても確認しておきましょう。
この記事の内容まとめ
- 飲食店開業は、物件探しより先にコンセプト設計と事業計画書作成から始める
- 開業までの流れは約1年が目安で、コンセプト設計→資金調達→物件契約→内装・設備→各種手続きと段階的に進める
- 飲食店を営業するには、保健所への届出や税務署への開業届など、法律に基づいた手続きを必ず行う
- 調理師免許は不要だが、食品衛生責任者や防火管理者、深夜営業時の届出など、店舗条件に応じた資格・届出は必須
- 開業後を見据え、人材不足・衛生管理・資金管理(FLコスト・キャッシュフロー)を意識した準備が安定経営につながる
飲食店開業に絶対に必要なこと3つ
飲食店を開業する際に、欠かせない3つの項目について解説します。また、それぞれなぜ必要なのかについても詳しく理解しておきましょう。
コンセプト設計
コンセプトは、お店の方向性を決める際に非常に重要な要素です。コンセプトは店舗のテーマを指し、どのような飲食店なのか、ユーザーにどのようなメニューを提供するのかという項目を指します。
コンセプトにはお店の名前や内装メニューの価格、営業時間、従業員のマニュアルなども含めて設計することが大切です。
コンセプト設計に関する記事はこちら>
事業計画書の作成
事業計画書は、飲食店という事業の成功確率を高めるためのものであるともいえます。事業として成り立つのかという点を客観視し、実現させるために作成する書類です。
また、開業する際には資金を調達しなければなりませんが、融資をしてもらうために開業する飲食店について説明・アピールしなければなりません。
自分が思い描いているコンセプト設計を数字や文字にして事業計画書に記載することによって、他者が見た際に一目で内容を理解できます。
飲食店の開業費用や売上計画といった様々な内容を事業計画書にまとめることによって、計画に問題がないか、改善する点がないかなどを確認することにもつながるでしょう。
融資を成功させる!飲食店開業時の事業計画書と創業計画書の作成方法に関する記事はこちら>
開業手続き
コンセプト設計や事業計画書の作成は経営者が自主的に行う内容ですが、開業手続きについては必ず行わなければなりません。
保健所や税務署への届出など法律に基づいて手続きをする必要があります。
飲食店開業の流れと行うべき時期フローチャート

飲食店開業までの1年、飲食店を開業する1年前~1週間前までの流れと行うべき内容について紹介します。
【段階別の開業準備スケジュールはこちらから】
飲食店の開業準備は12ヶ月かかる?準備の流れやポイントを詳しく解説
1年前:コンセプト設計
ターゲットとなる客層やメニューの価格、お店の業種といったコンセプトを設計します。
【コンセプト設計からスタート!準備をする前に知っておきたいことはこちらから】
小さい飲食店を開きたい!開業までの準備を細かく紹介!
11ヶ月前:事業計画書作成
コンセプトを基に、開業した後の収支や投資する金額のシミュレーションを行います。
事業計画書の作成については融資を受ける際に必要な書類であるため、準備が必要です。
9ヶ月前:物件探し&デザイン作成
コンセプトに適した物件を探し、気に入る立地の物件がある場合にはコンセプトを再設計する必要があるでしょう。
飲食店開業の物件探しに関する記事はこちら>
5ヶ月前:融資などの資金調達
開業するための資金調達を行います。自己資金の他、知人や親族から借りたり、金融機関から借りたりといった方法で資金を調達しましょう。
飲食店開業の資金調達に関する記事はこちら>
3ヶ月前:物件契約&内装施工開始
物件を契約した後は内装や外装の施工を行います。飲食店を作る場合、トイレや厨房といった水回りの改装は行えないことも多いです。さらに、居抜き物件にある設備が劣化しており、使用できないといったトラブルが起こる可能性もあります。
設備が使用できなかった場合は新しく購入・設置しなければならないため、想定外の工事費用を支払わなければならない点に注意しましょう。
3ヶ月前:設備導入&販促計画&助成金申請準備
店舗で使う食器や調理器具といった備品を準備します。
販促計画に関する記事はこちら>
2ヶ月前:備品発注&助成金申請
使用する食器、ホールで使うおぼん、インテリア小物などを準備します。
備品発注と同時期に検討すべき助成金とは、自治体や国の予算から地域の活性化といった目的のために、飲食店を含めた開業資金や創業する資金をサポートするものです。申請し、審査を通過すれば融資を受けられる可能性があります。返済義務はありませんが、融資とは異なり前払いで受け取れないことに注意が必要です。
また、決められた予算の中で複数の飲食店や企業が応募するため、条件を満たしていても100%補助金を受け取れるわけではありません。
2ヶ月前:開業手続き
消防署や保健所に届出を行い、手続きを進めます。
飲食店の営業許可に関する記事はこちら>
1ヶ月前:プレオープン
オープンの際にはインターネットページやSNS、チラシを使って販促活動を行います。関係者を招待し、プレオープンをして接客や開発したメニューを提供してシミュレーションを行うことが大切です。
そして開業
プレオープンの際に見えた課題について改善したうえで、開業当日を迎えます。
飲食店開業に必要な手続き

飲食店を開業するにあたって、必要な各種手続きがあります。また、手続きをしなかった場合、どのようになるのか把握しておきましょう。
開業資金調達
飲食店を開業する際には店内を改装するお金など、営業を開始して利益を得られるまでの資金が必要です。そのため、どの程度の資金が必要なのかをシミュレーションすることが大切です。
開店資金がどの程度の金額なのか把握できたら、自己資金と借入金を確認し、必要な資金を明確にして資金調達を行いましょう。
飲食店開業の資金調達に関する記事はこちら
保健所への届け出
飲食店を開店するためには資金を調達できても、保健所の免許がなければ営業できません。特に居抜き物件を利用する場合、保健所に届出をしてすぐに許可してもらえると考える人も多いですが、実際には様々な指導が行われ、時間と費用がかかるケースも少なくありません。
そのため、基本的には店舗の内装の施工を始める前に、保健所に足を運ぶ方法が有効です。
自分の理想通りの店舗を作ろうと考えていても保健所が営業許可をしなければ、指摘された部分を再度改造しなければなりません。図面を持参して保健所に出向き、指導が入りそうな場所がないかを確認しておきます。相談した内容通りで施工をしたと伝えれば、保健所の検査もスムーズに進むでしょう。
所轄税務署への届け出
飲食店を開業する場合、事業者となるため確定申告を行う必要があります。そのため、開業予定日前の2ヶ月以内に税務署へ行き、開業届を出さなければなりません。
飲食店開業に必要な資格
飲食店を開業するにあたって、取得しておくべき資格について解説します。飲食店開業の流れには含まれませんが、開業を目指している初心者が確認しておくべき項目として紹介します。
調理師免許は実はいらない!
飲食店を開業するためには、調理師免許を持っていなければならないと考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、実際には、調理師免許を取得していなくても飲食店を開業できます。
食品衛生責任者
調理師免許は必要ありませんが、食品衛生責任者の資格は取得しておく必要があります。飲食店の場合、資格を取得している人が1人以上必要です。
食品衛生管理責任者は衛生管理全般を行い、店舗の衛生面、働くスタッフに衛生管理を指導し、徹底させるといった役割も果たします。食品衛生についての知識を身につけなければならず、それぞれの地域で行われるテストと講習を受ける必要があります。費用は1万円程度かかりますが、難易度が高いテストではありません。
防火管理者
店舗に30席以上の収容数がある店舗は、防火管理者の資格を取得している従業員が在籍していなければなりません。
講習は2日程度、費用が3,000~5,000円ほどでそれぞれの地域の消防車で講習を受けることで取得できます。
深夜酒類提供飲食店営業届
深夜酒類提供飲食店営業届については、資格ではないものの、深夜0時から明け方まで営業をしたい場合とアルコールを提供する店舗の場合は届け出なければなりません。届出の際には、お店の図面と求積図を用意する必要があります。
作成には手間も時間もかかり、作成そのものが難しい作業のため、プロに依頼して図面を作成してもらった方が効率的です。
飲食店の営業許可に関する記事はこちら>
飲食店経営で直面しやすい3つのリスクと対策
飲食店の開業においては、目に見えないリスクが潜んでいます。
準備段階からこれらを意識しておくだけで、対応のスピードは大きく変わります。
人材不足への備え
どれほど良い店を作っても、支えるスタッフがいなければ運営は立ち行きません。
求人が難航するリスクを想定し、少人数でも効率よく回せる動線設計や、デジタルツールの導入を検討しましょう。「属人化」を防ぐ仕組み作りが、オーナー様の負担を減らす鍵となります。
徹底した衛生管理
飲食店にとって、食中毒の発生は店舗の存続を揺るがす最大の懸念事項です。保健所の許可を得ることはスタートラインに過ぎません。 「菌を付けない・増やさない・殺す」の三原則を徹底し、特に加熱不十分や二次汚染(まな板などを介した菌の付着)には細心の注意が必要です。
スタッフ全員の衛生意識を高められるよう、手洗いのタイミングや冷蔵庫の温度記録をルーティン化し、目に見える形で安全を積み重ねていきましょう。
災害や外部環境の変化
天災や火災、あるいは社会情勢の変化は、努力だけでは防げないこともあります。火災保険や賠償責任保険への適切な加入、有事の際の緊急連絡網の整備など、物理的・経済的なセーフティーネットを必ず用意しておきましょう。
安定した経営を続けるための失敗しないコツ
飲食店は開業がゴールではありません。数年、数十年と店を愛してもらうために、経営者が握っておくべきコツをご紹介します。
「FLコスト」を売上の6割以内にコントロールする
飲食店経営の健全さを示す指標が、食材費(F)と人件費(L)の合計です。
この2つを売上の60%以下に収めることが、持続可能な経営の適正値と言われています。ロスを減らす工夫や、メニューごとの原価管理を徹底し、利益を残せる体質を目指しましょう。
キャッシュフロー(現金の流れ)を「見える化」する
「利益は出ているのに、支払いの現金が足りない」という事態は、経営の現場では起こりうることです。
通帳の残高だけでなく、数ヶ月先の支払い予定を予測し、常に手元に余裕を持たせておくことが、心の余裕、ひいては良い接客へと繋がります。
唯一無二の「常連客」に支えられる店作り
新規のお客様に何度も来てもらうのは、実は最もエネルギーが必要なことです。そのため、一度ご来店いただいたお客様との縁を大切にし、「また来たい」と思っていただくための工夫が大切。
例えば、SNSでの発信やクーポンの発行など、再来店の動機やリピートにつながる工夫を行いましょう。
よくある質問
Q1:飲食店開業は何から始めるのが正解ですか?
飲食店開業は、物件探しより先にコンセプト設計から始めるのが基本です。ターゲット層、業態、価格帯、営業時間などを明確にすることで、その後の事業計画書作成や物件選び、資金計画がスムーズに進み、開業後のブレも防げます。
Q2:飲食店開業までにはどれくらいの期間が必要ですか?
一般的には、飲食店開業までに約1年程度を見込むケースが多いです。コンセプト設計や事業計画書作成から始まり、物件探し、資金調達、内装工事、各種手続きを段階的に進めることで、無理のない開業スケジュールを組めます。
Q3:飲食店開業に必ず必要な資格は何ですか?
調理師免許は必須ではありませんが、食品衛生責任者は必ず1名以上配置する必要があります。また、客席数が30席以上の場合は防火管理者、深夜営業や酒類提供を行う場合は深夜酒類提供飲食店営業届が必要です。
Q4:飲食店開業時に特に注意すべきリスクは何ですか?
人材不足、衛生管理、災害や外部環境の変化は特に注意が必要です。少人数でも運営できる仕組みづくりや衛生ルールの徹底、保険加入などを準備段階から意識しておくことで、開業後のトラブルを最小限に抑えられます。
Q5:開業後に安定した飲食店経営を続けるコツは?
食材費と人件費を合わせたFLコストを売上の6割以内に抑え、キャッシュフローを常に把握することが重要です。また、新規集客だけでなく、SNS活用やサービス改善を通じて常連客を増やすことが長期的な安定経営につながります。
まとめ
必要書類や申請について不備が生じると、店舗を開店するまでに時間と手間がかかります。
行わなければならない手続きが多く難しいと感じる場合もありますが、フローチャート通りに計画を立てて、自分の理想とするコンセプトに合った店舗を開業しましょう。