とりあえずで居抜き物件を選ぶのは危険!飲食店開業の物件探しについて解説

とりあえずで居抜き物件を選ぶのは危険!飲食店開業の物件探しについて解説

飲食店の開業時の物件探しで注目すべきポイントや探し方のコツ、飲食店の物件の種類について解説します。

さらに飲食店を経営する際に、飲食店を経営する人から人気を集めている居抜き物件、空き物件についてメリット、デメリットもチェックしておきましょう。

 

この記事の内容まとめ

  • 飲食店物件には「居抜き・スケルトン・間借り」などがあり、初期費用や自由度、向いている開業スタイルが異なる
  • 居抜き物件は初期費用や開業スピードを抑えられる一方、造作譲渡料や設備劣化、レイアウト制限には注意が必要
  • 物件探しは、コンセプトとターゲット設定 → 予算・条件整理 → 内見 → 申し込み・審査 → 契約という流れで進める
  • Webサイトだけでなく、不動産会社への相談やエリアを実際に歩くことで未公開物件や立地の実情を把握できる
  • 飲食店の物件は、広さ・賃料・立地・設備・費用などの条件を総合的に検討すべき



飲食店物件の種類

飲食店を開業できる物件にはいくつかの種類があります。それぞれどのような種類があるのか、それぞれの特徴やメリットとデメリットを紹介します。


飲食店開業で大人気の「居抜き物件」

居抜き物件は店舗の内装である厨房やテーブル、椅子、トイレ、天井、床、壁などがもともと運営していた飲食店の状態で残っている店舗です。

居抜き物件を利用して飲食店を始めると、設備費用や改装といった初期費用を抑えられることや開店までのスケジュールを短縮できることなどがメリットです。


全て自分で決めたい方に!「スケルトン物件」

スケルトン物件は設備や内装が全て取り除かれている状態の物件を指します。経営者が内装にこだわっており、イメージ通りに仕上げたいという場合にはスケルトン物件を利用する方法が有効です。


初期費用が一番安い!「間借り物件」

借りる段階で所有者がいるスペースを時間単位で借りたり、部分的にスペースを借りたりする方法です。

スケルトン物件のように店舗全体を一から作る必要がなかったり、スペースが狭かったりすることが理由で初期費用を最も抑えられたりといったメリットがあることから注目を集めています。

 

【未経験からカフェを開業したい方はこちらも記事もご覧ください】
【カフェの起業・開業の教科書】未経験からカフェをオープンして成功するための10の手順


居抜き物件ってどうなの?

飲食店_物件_探し

居抜き物件は初期費用を抑えられることがメリットですが、一方でレイアウトが制限されるといったデメリットもあります。そこで、メリットとデメリット、居抜き物件を借りる際にチェックすべきポイントについて紹介します。


コストが抑えられるのでおすすめではあるけども・・・

居抜き物件は該当する物件にあったお店の設備や内装が残された状態であるため、設備や内装を変更せずに使えることから、初期費用を節約できることがメリットです。しかし、居抜き物件は造作譲渡料を請求されるケースもあるため注意しなければなりません。

居抜き物件は工事に必要な時間も短縮できることによって、実際に飲食店をオープンするまでの家賃も節約できることがメリットです。ただし、飲食店の元の店舗のレイアウトができあがっていることで、経営者がイメージする内装に仕上げにくいといったことがデメリットだといえます。


設備を入念にチェック!

居抜き物件を借りる場合には、設備が使用できる状態であるかを必ずチェックすることが大切です。特に、空き物件になってから時間が経っている物件については、十分に注意しましょう。

さらに、飲食店を開業する際には、電気や水道ガスが必要量を出しているかどうかを確認することも重要だといえます。


飲食店の物件探しの流れとチェックポイント

飲食店を開店するための物件を探す際の流れや、それぞれの項目で注意すべき点を解説します。

内見から申し込み審査、実際の契約までの流れを把握して、自分の理想の物件をスムーズに契約しましょう。

 

①お店のコンセプト・ターゲットを明確にする

まずは「どんな飲食店にしたいか」「どの客層を狙うか」をしっかり固めましょう。

例えば、カジュアルランチ中心の店なのか、ディナー需要を見込んだバーなのかによって、向いているエリアや集客の考え方が大きく変わります。

 

②コンセプトに合わせた「エリアとターゲット」の絞り込み

基本は、エリアの特性を知ることです。

  • オフィス街:平日のランチ需要が高いが、土日祝の集客が課題
  • 住宅街:ファミリー層や近隣住民がターゲット。リピーター獲得が鍵
  • 繁華街:集客力は抜群だが、賃料が高く競合も激しい

ターゲットがそのエリアに実際に存在するか、曜日や時間帯を変えて現地を歩き、人通りを確認することが重要です。

 

③予算と希望条件(家賃・広さ・設備)を決める

物件探しでは予算計画がとても重要です。一般的に 売上に対して家賃は15〜20%以内に収めると、経営計画に余裕が生まれるとされています。 

また、業態ごとに必要な厨房設備や導線が異なるため、希望条件を整理しておくことで内見・交渉をスムーズに進められます。

【飲食店の物件を探す際に必要な条件や資金計画についてはこちらから】
カフェや喫茶店の開業資金はいくらかかる?地域や種類別にリアルな金額を解説


④物件を内見

物件を内見する際には、いくつかの物件に絞って内見を行います。

内部のレイアウトや厨房の広さ、ホールの広さ、トイレの位置や扉の位置などを確認しましょう。また、居抜き物件の場合、設備についても劣化状況を確認することが大切です。


⑤入居申し込み

入居の申し込みの際には、条件交渉や希望の条件についても伝えておき、必要な書類も準備しておきましょう。

また、他にも物件を探している人がおり、先に申し込みをされてしまう可能性があるため、申し込みをスピーディーに行うことが大切です。申し込みをした後でも他に気に入る物件があれば、申し込みを取り下げられます。


⑥入居審査

飲食店を経営する場合、入居の審査には時間がかかるケースがあります。また、時間をかけて審査を行ったにも関わらず断られるといったことも珍しくありません。入居審査は事業計画書と申込書を確認して、テナントのオーナーが審査を行います。

審査をする際には申し込みをした人の支払い能力の有無や、飲食店の種類などいくつかの項目が挙げられますが、人柄を確認したいという理由で面接をするケースも珍しくありません。


⑦賃貸借契約

実際に契約をする場合、賃貸借契約書を作成します。契約をする際に必要な書類は、実印と確定申告書や源泉徴収書といった収入証明、保証人関連書類、印鑑証明と住民票などです。

保証人関連書類は本人の住民票や印鑑証明のほか連帯保証人の住民票、収入証明といった書類が必要なケースもあります。他には、金融機関の口座印と通帳、契約金、居抜き物件の場合は店舗資産譲渡契約書が必要です。

 

【物件契約後の開業までの手続きやステップはこちらから】
飲食店開業に絶対に必要な事をお教えします!飲食店開業の流れ解説


⑧物件の引き渡し

実際に物件を引き渡す際には、機材の動作確認を行い、問題がないかどうかを確認します。

引き渡し段階で内装や設備に不備が見つかった場合には、当日中に不動産会社の担当者へ連絡を入れることが大切です。

 

【物件探しと並行して進めるべき工程はこちらの記事で解説】
飲食店の開業準備は12ヶ月かかる?準備の流れやポイントを詳しく解説

 

飲食店に最適な物件を探す方法

 

Webサイト・ポータルの活用

まずはインターネットでの物件検索から始めましょう。

飲食店専門や不動産ポータルサイトには多数の物件情報があり、家賃相場や条件比較にも有効です。また、写真・平面図・交通条件まで確認できる点は大きなメリットです。 

 

不動産会社・専門業者との連携

ネット上に出ていない未公開物件(掘り出し物件)を紹介してもらえる可能性があるため、地域の不動産会社へ直接訪問することも効果的です。

条件交渉や専門的なアドバイスも受けられるので、一人で探すより選択肢が広がります。

 

エリアを歩いて回るアナログ探索

希望エリアを実際に歩いて回ることで、見落としていた空きテナント情報や立地の雰囲気、生活導線などを把握できます。

ネットだけではわからない情報を収集する良い機会です。 

 

飲食店の物件の探し方:条件編

飲食店_物件_条件

飲食店の物件はいくつかの条件から探す方法や、居抜き物件やスケルトン物件といった物件の種類の条件で探す方法も有効です。飲食店の物件を探す際の、主な条件について紹介します。


広さ

店舗が広い場合、客数が多くなり客数を基礎にして売上を上げられると考える人も多いですが、広い店内は家賃が高く、席数が多いと人件費も比例して増えます。

場合によってはコストが高くなり、売り上げはあるものの利益を得られないといった可能性もあるため注意が必要です。どのような飲食、どのような店舗にしたいのかを考えて、適した広さを明確にしたうえで、適した広さの物件を探しましょう。


賃料

賃料は利益に対し、無理なく支払える範囲で検討する必要があります。

売上計画に適していない賃料の物件を借りると、資金が尽きるリスクがあるので注意が必要です。


状態

スケルトン物件や居抜き物件といった、物件の状態や飲食店のコンセプト、資金を併せて検討する必要があります。

状態を確認せずに物件を借りると、コンセプトに適していなかったり、資金が尽きてしまったりする可能性があるので注意しましょう。


外観・設備

建物の外観に清潔感があるか、コンセプトに適した色や素材であるかなど、外観を確認します。また、外看板を設置できる場所についても確認しておきましょう。


内装・設備

内装や設備については飲食店の業態によって異なります。

排煙設備や防音処理など、居酒屋なのか喫茶店なのかなど種類によって、必要な設備と不要な設備があります。


費用

費用は自分の資金力に合わせてどの程度の費用がかかる物件なのか、改装費や修理費用など、どの程度の費用がかかる物件なのかを確認し、自分の資金力に合わせて選ぶことが大切です。

なお、原状回復義務がない物件であれば、費用を抑えられるでしょう。


デザイン性

店舗の内装や外観のデザインは、お店のコンセプトに適した物件を選びます。

デザインについては、演奏できるステージがあったり、デザイナーズ物件であったり、深夜に営業できる物件であったりと、コンセプトに適した特徴から選びましょう。


駐車場

駐車場の有無は、ターゲットとなる客層に合わせて選ぶ必要があります。家族連れをターゲットにする場合や郊外にある場合は、駐車場がある店舗を選ぶ必要があるでしょう。


立地

立地はお店のコンセプトやターゲットになる客層に合わせて選びます。

例えば、商店街や駅前といった好立地であるか、商店街に物件などがあり家族連れがターゲットなのか、繁華街にあり会社員がターゲットなのかによって物件の場所を選ぶ必要があります。


飲食店の物件探し方:気をつけるポイント編

飲食店_物件探し_ポイント

飲食店開業時の物件探しをする際に、気を付けるべきことと検討すべきことについて紹介します。


まずはコンセプトとターゲットを明確にする!

コンセプトとターゲットを明確にすると、どのような物件を借りるべきなのかが自然と判断できます。

コンセプトについては内装や外観を決める際に重要であり、ターゲットは店舗の広さや立地、駐車場の有無を決める際に必要な情報です。


本当に物件が必要なのか考える

近年では、物件を借りなくても飲食店を開業することが可能です。ゴーストレストランと呼ばれる状態があり、店舗物件を借りるのではなくデリバリーのみで営業をするレストランが注目を集めています。

そのため、実店舗を持ちたいのかどうかを再度検討するのも良いでしょう。


キッチンカー(移動販売)の開業に必要な資金と開業に関する記事はこちら>


よくある質問

Q1:飲食店の物件探しは何から始めるべきですか?

飲食店の物件探しは、まずお店のコンセプトとターゲットを明確にすることから始めましょう。業態や客層が定まらないまま物件を見ると、立地や広さ、設備が合わず失敗につながります。方向性を固めることで、エリア選定や条件整理がスムーズになります。

Q2:居抜き物件は本当にお得なのでしょうか?

居抜き物件は厨房設備や内装が残っているため、初期費用や開業までの期間を抑えられる点が魅力です。一方で造作譲渡料が発生したり、レイアウトの自由度が低かったりする場合もあります。設備状態や総費用を確認したうえで判断することが重要です。

Q3:飲食店物件の家賃はどのくらいが目安ですか?

一般的に飲食店の家賃は、想定売上の15〜20%以内に収めるのが目安とされています。家賃が高すぎると、売上があっても利益が残らないケースもあります。人件費や原価を含めた資金計画を立て、無理のない賃料設定を心がけましょう。

Q4:物件探しはネットだけでも問題ありませんか?

Webサイトやポータルサイトは物件探しの第一歩として有効ですが、ネット上に出ていない未公開物件も多く存在します。不動産会社への直接相談や、実際にエリアを歩いて空き店舗を探すことで、条件に合う物件に出会える可能性が広がります。

Q5:内見時に必ず確認すべきポイントは何ですか?

内見時は店内の広さや動線だけでなく、厨房設備や給排水、排気設備が業態に対応できるかを確認しましょう。居抜き物件の場合は設備の劣化状況も重要です。契約後の追加工事や想定外の費用を防ぐため、細かくチェックすることが大切です。

 

まとめ

飲食店の物件にはいくつかの種類があり、借りる際にはメリットやデメリットを把握して、どのような飲食店を開業したいのか明確にしてから物件を選ぶ必要があります。

選び方のポイントや注意点を押さえて、自分の理想通りの飲食店を開業しましょう。

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